この記事を書いた人:日本ソルトコーディネーター協会代表理事 青山志穂
目次
ヒマラヤ岩塩の色の違いは何ですか?
ヒマラヤ岩塩といえば、ピング岩塩が有名です。
そんなヒマラヤピンク岩塩も個体によって色が違います。
赤に近い色のものもあれば、黒色に近い赤もあります。
逆に、白に近いピンク色のものもあります。
これは、ピンク岩塩に含まれる不純物の含有量に違いがあるためです。
ピンク岩塩は特にヒマラヤ岩塩として知られており、パキスタンのケウラ鉱山などで採掘されます。
これらの鉱山は非常に古い地質時代に形成されたため、様々な微量元素が含まれており、それがピンク色の原因となっているのです。
ピンク岩塩の主成分はもちろん塩化ナトリウムですが、それ以外に含まれている成分(物質)は以下の通りです。
- 鉄分(酸化鉄)
- 赤土
これらの元素が特定の割合で含まれることで、塩の結晶がピンク色を帯びるのです。
特に、鉄分が酸化することでピンク色や赤色の色調をもたらします。
これは、鉄分が酸素と結びついて酸化鉄(鉄錆)を形成するためです。
酸化鉄は赤みを帯びた色を持っているため、これが岩塩の結晶全体にピンク色を与えることになります。
加えて、赤土の混入による影響も大きいです。
赤色が濃いピンク岩塩は酸化鉄の他に赤土がかなり含まれています。
要するに赤色が濃いピンク岩塩は不純物が多いということになりますから、食用には不向きです。
赤色が濃いピンク岩塩は、バスソルトに使うなどの用途がおすすめです。
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鉄分が豊富な濃い赤色のヒマラヤ岩塩は貧血予防におすすめ?
鉄分が豊富と聞くと、「じゃあヒマラヤピンク岩塩は貧血予防に効果的なのでは?」と考える人が多いようです。
しかし、錆び(酸化鉄)は鉄として体内に吸収されないため、「貧血予防に」というのも意味がありません。
他にも以下のような理由から鉄分が豊富なヒマラヤ岩塩は、貧血予防に対する効果はほとんど期待できません。
- 含有量が少ない
- 吸収率が悪い
- 他の栄養素も必要
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ピンク岩塩に貧血予防効果が期待できない理由①含有量が少ない
ヒマラヤ岩塩に含まれる鉄分は微量であり、日常の食事で摂取する量は非常に少ないです。
貧血予防や治療に必要な鉄分の摂取量を満たすには、ヒマラヤ岩塩だけでは不十分です。
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ピンク岩塩に貧血予防効果が期待できない理由②吸収率が悪い
鉄分には二価鉄(ヘム鉄)と三価鉄(非ヘム鉄)の2種類があります。
動物性食品に含まれるヘム鉄は吸収率が高いですが、植物性食品や岩塩に含まれる非ヘム鉄は吸収率が低く、体内で有効に利用されにくいです。
ピンク岩塩に貧血予防効果が期待できない理由③他の栄養素も必要
鉄分の吸収を助けるビタミンCや他の栄養素も重要です。
バランスの取れた食事が貧血予防には不可欠であり、単に岩塩を摂取するだけでは不十分です。
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